信仰とは“信じて仰ぐ”と書きます。なにも天井を仰ぐのではない。神を信じて仰ぐ。別のことばで言うなら、宗教です。しかし世の中には宗教アレルギーという病気があり、宗教や信仰なんていらん、大嫌いだという人がたくさんおられます。
宗教の「宗」という字は、“示す”のうえに、うかんむりがのっています。“示”というのは、台なんですね。台のうえに何があるかというと、神の心です。「ここだ。ここだよ。ここに神様の心があるよ」というのが、“示す”の字なんです。
神様の心だから、外にさらしておいては申しわけない。そこで、うかんむりの屋根をつけてみた。ですから、「宗」という字はムネとも読みます。ムネというのは、体のなかで最も大事な部分であり、心や思いの宿るところです。
つまり神様の思い・思惑というのが、「宗」なんです。神様の思い・思惑を教えていただく、これがほんとうの宗教です。「あなたの不幸は水子霊のせいだ」とおどしたり、まして幸運のツボを売るのが宗教ではありません。